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日本ハム新庄監督も取り入れた!左打者がレフト方向に強い打球を飛ばす方法【意識編】

日本ハム新庄監督も取り入れた!左打者がレフト方向に強い打球を飛ばす方法【意識編】

Image:Unsplash

打者は左打ち・右打ち、どちらかのバッターボックスで投手と対戦し、出塁することが基本的な役割となるが、野球経験者であれば左打者はライト方向、つまり引っ張った打球が多いという感覚をもっている人も少なくないのではないだろうか。ではなぜ、左打ちの選手はライト方向の打球が多いのか。「技術的な話」と「意識的な話」にわけて考えたい。

「意識的な話」で考えると、出塁先である一塁ベースはライト方向にあるため、出塁の気持ちが強いと自然と体は一塁方向に意識がいってしまう。そうすると左打者の場合、少しでも一塁に早く到達したいという気持ちが故に、「体が開く」確率が高くなり、その結果変化球を引っ掛けてしまったり、外角の球に手が届かなくて三振という光景が多くみられる。これはよく「走り打ち」と呼ばれている。
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少年野球の左打者や体の小さな打者では、打ちながら走り出す子供をよく見かけるが、これは出塁するために少しでも早く一塁ベースに到達したいという意識の表れでもある。野球のルール上、打ったら一塁に走り出すという行為が故に、左打者は体が開く確率が高い状況に置かれていることをまずは理解することで、打席での意識を変化させることができる。

野球のルールがもし、三塁ベースに向かって走り出すルールだったら、意識によって左打者の体が開いてしまう確率は減っていただろう。そして「打ちながら走る」「バットを振り切ってから走る」では、さほど一塁までの到達タイムは変わらない。そのため、一塁到達を意識しながら打席に入るのは、強い打球が打てないことにより出塁の確率を下げているだけの可能性が高い。

実はこの「走り打ち」は少年野球に限らず、プロ野球選手にも多く、日本ハムの新庄監督はこの対策として「逆回り紅白戦」、打ったら三塁に走るという奇策を練習で取り入れた。体に染みついている「打ったら一塁方向に進む」という動作によって起きる「走り打ち」の矯正。

実はこの「逆回り紅白戦」を素振りでも同じように取り入れることができる。スイング後に三塁方向に足を三歩踏み出す、この小さな練習を取り入れ、一塁方向への出塁を意識したときのスイングと何が違うのか、変化に気づくことが大切。新庄監督も効果について「筋肉が覚えているから咄嗟にできるようになる」こう話している。


Movie by 北海道日本ハムファイターズ チャンネル(Youtube)

レフト方向に強い打球を飛ばすには技術的な部分も大きいが、まずは意識の部分で「振り切ってから走る」この意識を徹底し、体に覚えさせる練習が必要。強く打つためのスイング技術があっても意識が一塁にあるとスイングは半減。簡単なようで難しい意識改革、ぜひ頑張ってみましょう。

Edit:Mr.KOSHIEN


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