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投手の相棒!スマホが“秒”でスピードガンになる球速測定アプリを使ってみた【使用レビュー】

投手の相棒!スマホが“秒”でスピードガンになる球速測定アプリを使ってみた【使用レビュー】

投手の状態を調べる際に使用される“スピードガン”は、MLBやNPBのスカウト達が投手を調査する際に使用する必須アイテムの一つ。もともとは自動車の速度違反を取り締まるために開発されたと言われており、古い機種であれば最高球速のみが表示される仕様のものがある。しかし、野球において最高球速だけでは投手の状態を知るには少し情報不足。

投手が投げるボールを細かく分析するには、投手の手からボールが放たれた直後の球速「初速」と、キャッチャーミットに収まる直前の球速「終速」、そしてボールの「落差」を測定することで球質を把握することができる。

そんな球質を測るスピードガンは、現在発売されている物だと安くても2万円台〜と、個人で購入するには少しハードルが高い。しかし、無料アプリ BallPathTracker をDLすればスマホがスピードガンになるとのことで、今回実際に使用してみた。

 

用意するのはスマホ一台だけ!


使用方法はとっても簡単。まずは BallPathTracker アプリを起動し、硬式・軟式、リーグや年代によって距離やボールが違うため、測定したい項目を選択。
選択した後は、右上の録画マークを押して投球映像を録画。撮影は手持ちでも可能だが、計測精度を高めるためには三脚などで固定するのがオススメ。

 

測定結果がわかりやすい画面デザイン


録画した投球動画を読み込んだ後は、リリースポイントにカーソルをあわせる。
カーソルを合わせるとシステムがボールをトラッキング。
トラッキングが完了すると計測結果が表示。
初速と終速、球の軌道がわかりやすく表示され、簡単に計測が完了。

 

変化球にも対応!


BallPathTracker は、球速以外にも角度を計測することが可能。リリースポイントからキャッチャーまで、トラッキングされたボールの軌道がわかるため、落差を一目で把握することができる。


測定はスマホをセットするだけなので、一人練習でキャッチャーがいない場合、ネットに投げ込んでの計測も可能だが、少し精度は落ちそう。できればキャッチャーを付けて計測し、「投げた感覚」「キャッチャーの意見」と実際の球質に相違がないか、“第三者の正しい目”として活用するのがオススメ。

計測した動画は保存され、シェアすることが可能なので指導者が測定し、計測結果を元に選手に教えても◎。MLBやNPBをはじめ、野球業界もデジタル化が加速。感覚だけの指導や練習だけではなく、データを参考に日々の成長に繋げていきましょう。


⚫︎Information
BallPathTracker公式サイト:
https://www.carmate.jp/ballpathtracker/
対応機種/対応OS:iPhone8以降、iOS 14.0以降 (※2023年1月現在)
販売店:App Store(アップストア)
価格:無料(広告除去、解析データ保存数で課金)



Photo:Naoki Muramatsu / Pitcher:井口拓皓
Edit:ミスター甲子園


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