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【基礎編】甲子園常連校も取り入れている打撃練習3選

【基礎編】甲子園常連校も取り入れている打撃練習3選

打撃を向上させるにはいくつもの心技体の要素を向上させる必要がありますが、いずれの要素も毎日の積み重ねが大切。1日でもボールやバットに触れない日があると調子を落としてしまったり、感覚を取り戻すのに時間がかかるほど野球はとても「繊細なスポーツ」です。一方で「確率のスポーツ」とも言われています。打率や防御率など、データを見れば選手によって得意不得意などの特徴が表れてきます。

故に反復練習は必須。練習では打てるのに試合になると打てない、そんな選手には実戦を意識した基礎練習が必要です。試合になるとピッチャーはデータや当日の反応を見て、バッターを打ち取るためにあらゆる策を考えます。変化球でタイミングをずらそうとする、厳しいコースを攻めてくる、意表を突いた配球をする、頭を使ってあらゆる策を使ってきます。そのような厳しい実戦状況において必要なのは「引き出しの多さ」です。ピッチャーの対策方法を知っているか否か、対策方法を実戦できる技術と判断力を持っているかで、試合での結果は大きく変わります。

素振りをするとき、同じスイングを繰り返していませんか?これでは1日1000回素振りをしても強い対戦相手のピッチャーからは打てません。一昔前は監督やコーチから「バットは最短距離で上から叩きつけるようにスイングをしなさい」こんなことを耳にタコができるくらい聞いた選手も多いと思います。上から叩きつけるような意識をしなければいけない調子の時もあるかもしれませんが、スイングは一つではありません。

縦の変化球の場合、バットを上からではなく、ゴルフスイングに近いバットの軌道で振る方が確率が高まる場合や、タイミングの取り方を変えた方がいいときもあります。たくさんの引き出しを持ち、瞬時に使える技術や判断力を持つことで打撃力はアップしていきます。こうした打撃の技術や知識が豊富な甲子園常連校で取り入れられている打撃練習とはどんなものなのでしょうか。とても簡単な練習方法があるので3つご紹介します。


☑︎竹バット
  
バットの素材には金属と木のほかに、竹のバットがあります。金属バットに比べボールが飛ばず、木製のバットよりも耐久性が高いのが特徴。金属バットと比較して、重心位置がヘッド部分にあり、芯の面積も小さいのでボールをしっかりと捉え振りぬかないとボールが飛びません。そのため、硬式用の練習バットとしては最適。グリップも巻かずに使えば握る力も強化でき、オフシーズンに竹バットを使用して練習をすれば、芯で捉える力とスイングスピードが上がり、金属バットで打った際の打球の質の変化を実感できるはず。


☑︎ティースタンド

プロ野球選手も使用するティースタンド。打撃フォームを固めるにはトスバッティングよりも効果的。スタンドの上にボールを置き、静止されているボールを打つため、自分でバットとボールがあたるポイントを調整して打撃練習が可能。高さ調整も可能なのでスタンドを置く位置や、体の向きを変えれば内角・外角の打ち分けもできるアイテムです。

人が投げる球と違って投手のコントロールに影響されないため、バットの出し方、体重移動、ボールがあたってからのフォロースルーなど、自分のスイングと向き合いながらボールを打つことが可能。近場のネットにボールを打ち込む練習のほか、広い場所で打つロングティーで弾道や飛距離、打球速度を定期的に確かめることで、成長確認にもつながる練習法です。


☑︎スローボール打ち

投げたボールを打つ練習の基礎編として、マウンドよりも前の位置からピッチャーがスローボールを投げ、バッターが打つ練習があります。速いボールは芯に当たるとそこそこ遠くに飛び、強い打球になるので実感しにくいですが、遅いボールを打ち、強い打球を飛ばすにはスイングスピードや打撃フォームなどが整っていないと飛びません。力のない遅いボールを強く遠くに飛ばそうと思うと、バッターは力が入ったり大きなスイングになったり、バッティングフォームが崩れがちです。素振りやティースタンドでスイングしてきた成果を、スローボール打ちで実戦向けに仕上げていきましょう。


野球がうまくなるのは全体練習の時ではなく個人練習です。野球が上手くなりたい、レギュラーを獲得したい、そんな選手はこの3つの練習を個人練習でも取り入れ継続してみましょう。


Edit:ミスター甲子園 編集部


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