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「良い指導者」は“根性”よりも“根拠”!こんな特徴を見て進路は選ぶべし

「良い指導者」は“根性”よりも“根拠”!こんな特徴を見て進路は選ぶべし

近年日本中で問題となっている「指導者の不祥事」。暴力やパワハラなどがそこには存在し、子どもたちの人間形成に大きな影響を及ぼしている。それでは優秀な指導者とは何か?優れた指導者に共通している特徴を5つ挙げてみる。
 

1. ロジカルな野球理論

日本の野球は「根性論」が当たり前とされていた時代がありました。「練習中に水は飲むな」「ハードで辛い練習をすれば上手くなる」「指導者や先輩から怒鳴られることでのメンタル強化」「ボールは上から叩け」など、根拠のない根性ベースでの野球指導が横行していました。当然だが根性指導者のもとでは野球は上手くもならないし、チームが強くなることもない。

野球における全ての結果には、理論で説明が付くことがほとんどだ。エンゼルスの大谷翔平がホームランを放ったのも、アスレチックスの藤浪晋太郎の投球が大荒れしたのも、スポーツにおける科学的視点から説明がつき、気持ちが強いからホームランを打てたわけでも、気持ちが弱いから投球が荒れたわけでもない。そこには練習で得た技術やメンタルを試合で発揮できるスポーツ心理学や、体の動かし方など、科学的なアプローチが存在している。

優秀な指導者はこのロジックを把握し、選手の状況を見極め、的確に改善点などを指導することができる。そのため、ロジカルな野球理論をもった指導者のもとでは自己修正能力が身につき、考えることができる自主性の高い選手が育ちやすい。

 

2. 選手個人の将来を考えた指導

野球はスポーツであるため、必ず勝敗がついて回る。そのため、勝利にこだわり過ぎる指導者は選手個人の将来よりも、目の前の勝利を常に優先してしまう傾向にある。選手個人が長い野球人生を考えているのであれば、よりレベルの高い環境で通用させるためには何が必要か、一人一人の人生を考慮した指導ができるかどうかも良い指導者の条件。

 

3. 選手の進路相談

野球の強豪校では、より良い環境で野球がやりたいと多くの選手が集まってくる。中には1チーム100名規模や、4年生の大学ではそれ以上になることもあり、指導者側の体制が整っているのか確認しておく必要がある。いっぽうで、人数が多すぎると指導者を信頼して入部した子どもたちの指導や卒業後の進路相談には限界があると、定員制を導入している野球部もある。学校都合の集客ではなく、指導者が面倒を見れる環境を整えているかも良い指導者の条件だろう。

 

4. 指導陣の意思疎通ができている

野球には監督以外にも、コーチ、トレーナー、マネージャーなど、多くのスタッフが選手のサポートや指導に携わっている。良い指導者は指導陣間の連携ができ、選手の体調や成長を密に連携を取っている。いっぽうで、指導者間のコミュニケーションが不足していたり、顔色を伺って発言できない空気が存在するチームでは、選手ファーストの指導は期待できない。指導者が誰に向き合っているのか、ここも確認しておく必要があるだろう。

 

5. 熱量の高さ

熱量の高さは野球の指導レベルに直結。熱量が高い指導者では、常に最新の野球情報や指導方法などを得ることができる。指導者も一人の人間。選手同様に人生状況によってモチベーションが変化することも考えられるだろう。指導者が何をモチベーションに野球に関わっているのかは把握しておくべきだろう。
少年野球からプロ野球まで、どのレベルの野球下であっても指導者の暴力やハラスメントはNG。感情によって変動する指導ではなく、論理的思考を持って指導をおこなえるか、常に情報をアップデートをしているかによって、指導者のレベルも大きく変わってくる。

良い指導者であっても、チームの方針によっては残念ながら指導者と選手がマッチしない場合もある。チームに入る前に、チームがどんな野球をやるのか、どんな練習をしているのかなど、最低限の情報は事前にチェックしておこう。

Photo:Unsplash
Edit:ミスター甲子園


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