まっすぐに挑戦を続ける、豪雪地帯の元甲子園球児【Good Ball History vol.1】
Good Ball History Episode.1
出身高校:駒澤大学附属岩見沢高校
本企画「Good Ball History」は、ミスター甲子園として当サイトで活動している一方、社会で活躍している元甲子園球児をご紹介!野球の魅力をはじめ、夢の舞台「甲子園」までの道のり、社会に出てからの経験など、これまでの野球人生にまつわるお話をインタビュー。
ーー野球をはじめたきっかけを教えてください。
白崎さん(以下:白崎。敬称略): 父親が北海道にある「江別中央タイガース」という少年野球チームの監督をやっていて、気がついたらその少年野球チームに入っていました。自然と野球を始めた感じですね。
ーー小・中学生時代におこなっていた練習を教えてください。
白崎:少年野球チームではとにかく走りました。最初に30分ランニング、そのあとダッシュ系の走りを約15分くらい、それをほぼ毎日続けていました。中学生に入ると最初は軟式の部活動に入部しましたが、途中から部活を辞めて硬式野球の「岩見沢リトルシニア」というチームに入りました。そこでは、小学生から続けていたランニングも継続しておこなっていましたが、ピッチャーとしての基礎は中学生で作ったと言えるくらいピッチングをやりました。
岩見沢リトルシニアのピッチングコーチ「加瀬」さんは甲子園に出場している方で、アウトコースの大事さ等、ピッチャーとしての基礎をたくさん教えて頂いたので、基本であるアウトコースのストレートをひたすら練習していました。
ーー野球がうまくなるために小・中・高、それぞれの年齢時に大切にした方がいいことがあれば教えてください。
白崎:それぞれ身体の成長速度が違うので、年齢で一概に言えませんが、どの年齢でも観ると言うのは大切だと思います。今はなかなかプロ野球がテレビでやっていませんが、小学生の頃は、ほぼ毎日プロ野球がテレビでやっていて、それを観て野球のルールを覚えたり、カッコイイと思った選手の真似をしたりしながら野球を知っていきました。
中学生とか高校生でも、他の人のプレーをみて、なんでこの人はこういうプレーを出来るんだろうと思ったり、プロ野球選手や他の人プレーを自分に照らし合わせるみたいな事が、大切だと思います。練習はもちろん大切だけど、観てこういう風に投げたい、打ちたい、走りたいとか頭の中でイメージを持つことが実現できる一歩になると思います。
ーー駒澤大学附属岩見沢高校を選んだ理由はなぜですか?
白崎:中学時代に在籍していた岩見沢リトルシニアの監督とコーチ全員が駒大岩見沢で甲子園に出場したメンバーでした。駒大岩見沢を強くする為に作られたリトルシニアだったので、自然と駒大岩見沢にいく流れでした。あと、岩見沢リトルシニアの監督コーチ達が好きだったので、自分も監督コーチのように駒大岩見沢で甲子園にいきたいという思いもありました。
ーー甲子園に出場するためにチームや個人でおこなったことはありますか?
白崎:チームで特別意識したことはなかったように思います。ただ、歴代の先輩から受け継がれていた悪しき伝統やくだらないルールは自分達の代で無くし、上級生と下級生の風通しを良くしたことでチームの雰囲気が変わったように思います。自分たちがされていたから下級生にも同じことをするのではなく、強いチームになるには何が必要か、それを実行する力や勇気を持つことも必要だと思います。
個人的には、自分が抑えれば試合に勝てると思っていたので全体練習が終わった後、自主練習は誰よりも多くやっていたと思います。野球は「個」の集まりでもあると思うので、どれだけ個人で上手くなれるか、自分が上手いとそれだけチームに貢献出来るので、自分の実力を上げることが一番大事だと思っています。
ーー甲子園はどんな場所でしたか?
白崎:一回戦はプロ野球界に進んだ大田阿斗里さん、中村晃さん、杉谷拳士さん率いる帝京高校と戦い、負けてしまったのであっという間でした。とにかく「暑い」し「熱い」場所でした。
ーー甲子園に出場して良かったと感じることはその後の人生の中でありますか?
白崎:この企画もそうですが、甲子園に出た事があるという事だけで、注目して貰えるという事。人と違う事があるという事はとてもいいことで、それだけで覚えて頂けたり、他の人では出来ない経験ができていると思います。
ーー野球が楽しい、つらいと思った時はどんなときですか?
白崎:野球は辛い時の方が圧倒的に多いですが試合に勝ったり、出来なかった事が出来るようになった時は、その分とても嬉しいし楽しいです。
ーー社会人になって野球をやっていて良かったなと思う事、野球以外にもう少し努力をしておけば良かったと思うことがあれば教えてください。
白崎:野球というより、高校時代の寮生活が為になったなと思います。上下関係であったり、自分の事は自分でやるという事であったり、団体生活を若い時から出来たというのはとても良い経験でした。野球以外だと勉強です。(笑)これは完全に自分の甘えですが、机に向うということに免疫がなさすぎた人生だったので今からたくさん経験していきたいと思います。
ーーこれからの人生の目標があれば教えてください。
白崎:今は柔道をやったり、ゴルフをやったり新しいスポーツを経験しています。去年は仕事に活かせる難しい資格も取ったりもして今までやってこなかった事や新しい事にどんどん挑戦して行きたいと思います。
ーー白崎さんに野球の相談をしたいと思っている人にコメントをお願いします。
白崎:僕自身、自分の感覚というものを大切にしてきた人間なので、ひとりひとりの感覚を大事にしつつアドバイスを出来たらと思います。
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Photo:Naoki Muramatsu / Edit:ミスター甲子園 編集部